岩洞湖家族旅行村(岩手県)
2010年 8月

所在地:岩手県盛岡市玉山区藪川亀橋
料金:¥1,200(常設テント1張り)

さて、雨撤収のもと、種山高原キャンプ場を後にした早朝です。
天気はまだ荒れていませんが、どんよりと重い天気です。
台風4号が近づいているのです・・・今日は日本海から北東北を横断し太平洋へ抜ける、と予報されたなんとも最悪な日であります。

こんなときにムリしても何にも楽しくあるまい・・・。
帰宅して、冷房の効いた家の中で冷えたビールにTVでも・・・台風の荒れた日をそうして過ごしたほうが・・・。

ってことで、一旦は帰宅を決意するも・・・。
これがまた、逝ってしまった幕営バカな者の哀しさ・・・。

「ミニととよ、残念だが家に・・・」
「コテージって何?」
「そりゃ、別荘のようなもので快適至極だが料金も高く、我々のような貧乏人には無縁の施設じゃ」
「じゃ、この常設テントって?何?」
「それはだな、今の時期、キャンプ場の板ベースなんかに、薄暗くてチョッと小汚いテントが張ってあって、借りてキャンプできるのじゃ」
「今日は天気悪いんだったら、そこ良いんじゃない?」
「な、なんだと!・・・」呆然



ウソだろー、などと、一応調べてみると、近隣で常設テントorバンガローを探ってみる。
バンガローで考えるに、一関の刈生沢渓流公園にあるバンガローは¥400で激安だが、戻り方向なので除外。
常設テントで最安値は、岩洞湖家族旅行村にある常設テントだった。
あれは以前に一度見た事はある。
さすがに、台風4号の通路の真ッさなかの場所で、のうのうと自前のテントで店開きしたいとは思わず・・・
かと言って、常設テントは大丈夫かという不安も・・・。

まぁ、とりあえず行って見るか。
この時点では、曇り空な以外は何の荒れた様子はなく、本当に台風など来るのか?と、希望的に楽観したい気分なのでした。



岩洞湖家族旅行村に到着。
管理棟に行く手前にあるので、まずは実況検分。

     

白樺林の中に、このような小振りな常設テントが点在している。
やはり、ちょっと清々しさにはかける・・・まぁ、こんなものだろう。

管理棟へ行くと、いつもの管理人のおばさんに出迎えてもらう。
受付をして常設テントの利用料を払う。
ここは、入場料だとか、駐車料だとか、清掃料だとか個別に掛からないのが良い。
常設テント利用料¥1,200のみ、シンプルな料金体系である。



無料キャンプサイトへ戻り、車止めから約30mほどを荷運びする。
荷運びは大きなリヤカーが使える。



この林の中は、ヒンヤリしてとても涼しい。
まぁ、今日は少し湿ってジメついているけれど。

リアカーに荷をつけていると、管理人のおばさんがやってきて、テントの床に使うシートを出してくれた。

     

小振りのテントですが、子供と二人で入る分には余裕だ。
床下とテントまわりを殺虫剤で清め、テントの中に寝所とテーブル席を作る。
この手のテントの中は、嫌な匂いや、虫などの心配があってこれまで利用する気は無かったが、これは意外に居心地が良い・・・多少は掃除など必要だが。

うむ!これなら良いんじゃないか?!



岩洞湖に面した、こちらの無料キャンプ場のほうの利用は初めてです。
常設テントの状況が思ったほど悪いものでなく、今日の落ち着き場所を確保できたと、気を良くして温泉と買出しに向かう。

風もなく、雨も降っていない・・・ひょっとして台風4号は弱まったとか進路がずれて離れたか・・・などと都合良く思いたいが、そんなことはありえないな。
なんにしても、今夜は台風の直撃のルート上に滞在していることは間違いない、今夜の決戦の前に備えよう・・・。
「常に備えよ・・・」蓋し名言です。

姫神山一本杉園地を通り、ふもとへ出て温泉は「ユートランド姫神」。
いつもは温泉らしくない、なんて言ってましたが、洗剤類も常備されていて、こんな日には結構ありがたい。
湯船も大きく露天風呂もある、館内の冷房もありがたい・・・。
温泉を後にしたら、渋民のスーパーセンターで食材を少しだけ買う。

来たルートを戻り、岩洞湖家族旅行村へ戻る。
パラパラと雨粒・・・きたか。



結構強い雨・・・。
キャンプ場に戻ったときには、かなりの大雨になっていた。

車を置き、だぁっと常設テントに向かって走る。
通路はもう小さな小川のようだ。
あ、買い物した袋を忘れた・・・と、また車に戻る・・・

ようやくテントに入ると、ずぶ濡れ・・・さっき気持ちよく温泉から上がったのに(凹
さらに、換気のためと、一つだけある窓をメッシュにして出かけていたのだが、強い雨でその下のテーブルまわりを濡らしていたのだった。

      

すっかり、外は豪雨!勢いもすごいです。
周りはそれこそ一瞬にして小川だらけ・・・
良かれと思った常設テントだが、なにせ一枚の厚い布だけ・・・この台風の豪雨に耐えるのだろうか、と一抹の不安。

しかし予想は的中で、案の定、フレームの一部分や側面の布に何かを触れていると、そこが水で生地を透して沁みてくるのだ。
寝どころにした側の角の一部に、フレームが触れた部分のテント生地から雨が沁み出し垂れてくる。
くそっ、このテントの生地は防水加工無しかよ〜(凹
幕体に触れるものは全て沁みて濡れてしまう・・・テント生地に触らないようにしなければ・・・

窓のところを幕で閉めても、外側のメッシュと触れて生地越しの内側に沁みてきて滴る。
これはメッシュと幕の間にジュース缶を挟み隙間を作ることで解決。
それらの手当てをすると、この豪雨の下でもテントの中は安心して寛げる快適な部屋となった。

豪雨だが風が吹かないので、両脇の出入り口のドアを適当に開けると、さらに快適・・・雨も吹き込んでこない。
蚊取り線香を炊くと、結構良い感じ。

こうして、個人行動だと気楽で良い・・・台風が通り過ぎる前後の天気の落ち着かない数日は、あれこれ誰かと予定を組まないやり方が無難で安全だ。
計画に気を使わず、その時々の状況にあわせて自由にプランを変えて行動したほうが楽なのだ。
それにしても、まだ、夕方4時だと言うのに外はもう暗くなって、テントの中はランタンを点けないと良く見えないくらいに暗い。



豪雨はやがて雷を伴った豪雨となり・・・
次第に大荒れ模様を増してきているのでした・・・今回の台風を直に受けているのです。
ミニととは、大の苦手の雷が鳴り出し、ひきつっている状態であります。
う〜〜む!緊迫した状態です・・・すごい雷・・・怖いです〜!



豪雨、雷・・・ピカピカ、ドカン・・・
風が無いのでまだ何とかなってます。



テントを叩く雨粒・・・バケツをひっくり返した、と言う感じそのもの。
ラジオの音が聞こえない。

雷もまたすごい。
そんな中、いつもの一杯を・・・これがなかなか、なんともオツな雰囲気じゃないか。



2,3時間経ったかな・・・
雷はもう通り過ぎたよ・・・と思う頃、この人はもう寝入っていました。
あの雷はねぇ・・・確かにすごかったよ・・・天に響く大自然のドラミングだったからねぇ(笑



夜半過ぎは台風も行き過ぎたのか、雨も静かになってきました。
ラジオも聞こえるようになったが、雷のノイズで聞きづらい。
気が付くとボトルの酒も切れそうなので、もう寝るか・・・まだpm10時前頃か。





良く寝れて、すっきりの目覚め・・・
すっかり雨も上がって、日が射し始めている。
涼しいので、しばらくゆっくり過ごし、これからのことを考えながら朝食。

      

ここのキャンプ場は、この時期最高かもしれない。
たっぷりの木陰で、とにかく涼しい。
トイレも、ピクニック広場のところと同じように、綺麗で文句なし。

     

湖面にはすぐに出ることが出来る。
場内は綺麗な風景だ。



周囲を散策して撤収。
といっても濡れた幕体を仕舞う訳でないので、楽なものです。

車に荷を入れて、管理棟へ。
まだ管理人さん、出てきてないか・・・。
国道へ出る道すがら、管理人さんの車とすれ違う、車の中で挨拶を交わした。

さて、とりあえず台風4号は過ぎましたが・・・
この後、どうしますかね・・・




つづく




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