岩洞湖家族旅行村/ピクニック広場(岩手県)
2011年 5月

所在地:岩手県盛岡市玉山区藪川亀橋
料金:無料(オートサイトは有料)

5月に入りました。
GWの連休もまだ続いております。

この時期からは、多くのキャンプ場が利用できるようになりますね。
自分的には、この岩洞湖家族旅行村のピクニック広場での幕営について、今年もまたお世話になりますよ・・・と、訪問したい。

しかしながら・・・
最初にお断りしますが・・・今回のレポは非常に残念なことをお伝えしなければならないのです。
それは・・・



今年もまた、あの見事な白樺林の風景を眺めながら、素敵な幕営を楽しみたい・・・
そんな期待を胸に、車を岩手に走らせている。

今年はまだ白樺の新芽は出ていないだろうねぇ・・・
どんなだろうかねぇ・・・
白い幹はきれいだろうなぁ・・・

そんなことを思いながら、半年ぶりに訪問することもあって管理棟に電話を入れてみる。
いつもの馴染みの管理人さんが出て、今向かっていることを告げる。
心なしか話に影がある・・・何とか水も通ったばかりだとか、ようやくこのGWに間に合っただとか、そんなことを言っている。
震災の影響だろうか?・・・今ひとつ釈然としないものの、それでも幕営できることに胸が弾んだ。

スーパーで食料を買い、玉山の姫神山一本杉園地の脇を通るいつものルート・・・。
姫神を通りその先に進むに従い、信じられない光景が現れてきたのだ。

    

な、なんなのだ?この木々は??
岩洞湖へ至る周辺の木々が、まるで竜巻が通ったとでも想像してしまうように、ボキボキ折れまくっているではないか!
その規模はかなり広く、本当に無残な山林の状況なのです・・・。
若い白樺の林も、全ておじぎをしたように下を向いてうなだれた姿勢になっている・・・

本当に酷い状況だ・・・。

昨年の年末から新年にかけて大雪と雨とが交互に降り、悪いことに年明け頃の大嵐で木々が揺すられたために、こうなってしまったようだ。
白樺だけでなく、杉や他の木々も同様に折れて道を塞いでいたらしい。
先刻の電話先の管理人さんの話の様子が少し変だったのは、まさにこのことだったのだ。

旅行村の管理棟に到着し、先日のミネラル工房の天然塩を土産に渡しながら、状況を伺う。
やはり、この地元の人でもこんな状況はこれまで無かったという・・・。



そして楽しみにしてきたピクニック広場・・・
この周辺の白樺林も、そのほとんどの枝がボキボキ折れており、それはもう無残やるかたない風景になっていたのでした。
哀しくてどうしようもないが・・・
心底好きになったこの場所なのだ・・・メゲてはいられない。



あぁ、でも、いつもの場所にある白樺の木・・・太い枝の根元からこのとおりボッキリ折れたのを見ると、なんとも痛々しい思いです。
これまで何年も通い詰めてきたこの場所の、あの見事な景観はもう無く、どこを見まわしても痛々しい・・・。



意を決して、今回は二泊することに決めた。
これまでたくさんここの風景に癒されて楽しませてくれたのだから、こうして痛々しい風景となってもこれまで同様に感謝して愛でていきたい。



例によって、この白樺の太い薪を燃しての・・・焚き火の情景です。
白樺の薪は、煙も香ばしく感じる。
場内にはいたるところに折れ枝があって、それはまだ生木状態なのだけれども、このくらいに育った力のある焚き火に放ればいずれ燃え出してくれる。



焚き火と絶妙な距離感で建てたテント。
風の向きは安定しており、テントのほうが風上となっていて都合が良い。



白さが際立つ、今の時期のこの場内の白樺林を眺めて・・・
やはり、ここは好いね最高だよね・・・と二人で納得する。
この広場での幕営を許可してもらってから、もう5年目となった・・・もうすっかり、この広場は第3のキャンプサイト扱いだ。



好い感じの焚き火を前に、安いウィスキーをやる。
無風なのと、まるで暖炉の前にでも居る様な焚き火の暖かさ・・・
贅沢だ・・・。



あぁ、最高なひと時。
白樺の薪の燃える香りのよさ、煩くなく爆ぜる音の心地良さ・・・焚き火の楽しさがそこにある。
火の御馳走がそこにある。

幕営道具そのものへの執着に溺れるのではなく、こうした幕営地の持つ魅力を味わう歓びや愉しみを、より強く味わうことを目的に幕営をしたい。
幕営の主役はその幕営地そのもの・・・そんな風に思っています。

林の奥でフクロウが鳴いている。
とても素敵な雰囲気の晩・・・。

やがて焚き火が減衰してきたので、加減をみて危なくないように整える。
さて、静かな晩・・・寝よう。



翌朝
天気は曇天。

暫くまどろんでいると、外に出たミニととが誰かと話している・・・。
テントの脇から声を掛けられると、それはキャンプ友のロンギーネさんでした。

思いがけない偶然の再会・・・昨年秋のとことん山以来ですね。
いろいろ話し込んだあと程よい時間となって、もともと今日は温泉に行く予定だったので連れ立って一緒に向かう。



網張温泉まで来ると天気は雨、時折雷雨。
林の奥のワイルドな仙女の湯はあきらめて、温泉館で浸かる。
さほど混んでいないので、ゆったりと白濁の湯が楽しめました。

帰路は好摩のスーパーに寄って買い物、そしてピクニック広場へと戻ります。
網張温泉のところは雨模様でしたが、幕営場に戻ると好天・・・青空が見えてます。

     

青空に白い幹が映えます。
綺麗ですねぇ・・・この部分だけ見れば。
白樺の木々の下に近づくと、折れた大きな枝が転がっているのが見えるだろう。



夕刻にはまだ早いですが、もう焚き火を始めてゆったりと過ごすのがイイですね。
あぁやっぱり、この広場は好いなぁ。
白樺が大雪被害を受けてしまって、以前の景観ではなくなってしまった・・・もう元には戻らないかもしれない。
が、それでも好きな場所であることは・・・これからも変わらない。



夕暮れ・・・空の一角が茜色に染まった。
今夜も好い感じの晩になりそう。



ロンギーネさん一家も戻ってきて隣に幕を張った。
焚き火を一緒に楽しむ。
暖炉のような焚き火の温もり・・・やはり嬉しい暖かさですね。
最高な居心地だ。



朝は曇天。



しばらくして撤収。



痛々しい白樺の状況は、このあたり一面の広域に広がっている・・・。
でも・・・また、近いうちに来ようと思います。

今はこんな状況ですが、新緑の頃がどうなるのか、秋になればどうなるのか・・・
以前にも増してここに来て、以前の景観を思い出しながらも、季節の移ろいを感じる幕営をしたいと思います。





END



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