国設くるみ台野営場(秋田県)
2015年 8月 夏の野営旅その2

秋田県山本郡藤里町藤琴字藤琴沢国有林
料金:無料

2015年夏の野営旅は2日目・・・
今日は山形・舟形町の「アユパーク舟形」からのスタートであります・・・。



まだ朝早い頃合・・・
魚(鮎)が元気に跳ねる小国川の川面を眺めながら、この後、野営旅の行く先を思案していました。



いつもながら、このアユパーク舟形での野営は心地よく過ごしており、今日はこの調子でココに連泊でも良いのかもしれない。
日がな一日をのんびりと過ごす・・・
昼間の獄暑の時間は、入り口にある鮎茶屋にてジョッキビールで凌ぐのも一興であるやも知れない・・・。

そんなユルイ思いがチラリと脳裏をよぎってしまった(笑。

しかしながら・・・
やはり、貧乏性というのか忙(せわ)しないのか・・・そんな性分なんでしょうねぇ、いつもの癖で撤収してしまったのでした。
こんな良い状況なのに、それでもなお次の展開を求めてしまうのです。

まだ時間はam7時前、どこか遠くまで行ってみたい。
今年のGWには、津軽半島と下北半島へと辿り気の向くまま野営旅をしたので、今回も同じ行程では良くないだろう・・・。

そんなことを思いながらR13を北上し、秋田・大仙市/大曲でR105へ乗ってしまうとそのまま一直線に北上する。
このあたりで本日の目的地を設定し始める・・・。

北秋田市の奥地、青森との県境間際にある藤里町、その秘境地とも言える場所にある素晴らしい野営場・・・。
国設くるみ台野営場」が本日の宿営地に決めた。

途中、森吉/ノ口川の無料オートキャンプ場(奥森吉親子キャンプ場)もしばらく行っていないので候補でしたが、今回も見送った。
その先の「竜ヶ森キャンプ場」へ行っても良かったものの、やはりまだ時間に余裕があるのでもっと遠くへ・・・というわけで見送った。

くるみ台野営場と竜ヶ森キャンプ場・・・割と似た雰囲気の野営地であり、どちらにするかは結構悩むときもある。

     

藤里町に入り藤琴川沿いに太良峡へと辿り、黒石川の合流点で黒石林道へ取り付く。

以前の黒石林道は橋を渡ると未舗装の荒れた道であった。
キャンプ場を過ぎしばらく行くとまた舗装路になり、「岳岱自然観察休養林」を過ぎ黒石沢登山口まで続いていました。
現在は、先の分岐から登山口まで幅の細い舗装路となっていて、いかにもの林道らしさは無い様に思えますが、林道が趣味の向き以外にはむしろ都合がいいです。
半面、こうして車で通い易くなる分、かつて漂わせていた人を寄せ付けないような行き辛い雰囲気は薄れたと思います。



とはいえ、この一年ほどは大雨などの災害でこのエリアに入れない時期もあり、またこうした山奥の場所を考えると十分な注意を払って向かう必要を感じます。
同じく、竜ヶ森キャンプ場へ入る時もしかりで・・・。



以前、その竜ヶ森で野営した時の事です・・・。

その日は雨で現地に着いても一向に雨が止まず、やむなくドラゴンハウス(山荘)へ入り一夜を過ごし、翌朝になるも同じく雨。
キャンプ場自体は雨ながら風情があって、ゆっくり過ごしても良いくらいでした。
そのうち、雨が強くなりそのまま居ついてもしょうがないと、ようやくキャンプ場を後にしたのでした。

ところが、キャンプ場を出て未舗装の林道の戻り道はもう川のような状態となっており、道のわだちの凹凸も見えず・・・
そのとき初めて、このエリアが危険な事態になっていたことを知ったのでした。

ようやく集落のある場所まで出て安心するもつかの間、その先大きな国道へ出るにはどうしても橋を渡るのですが、橋の架かるその阿仁川が氾濫の寸前だったのです。
辛うじて通行止めになる直前に渡ったのですが、そのすぐ後には周囲一帯が氾濫の災害になったのを昼のラジオで知ったのです。
茶色の水がゴーゴーと流れ、川岸の畑や小屋を飲み込んでいた状況は今でも脳裏にあります。
天気状況の悪化、場所によっては孤立して連絡も取れない事態に陥る可能性もあり、よくよく注意が必要と肝に銘じてます。



余談が長くなりましたね・・・。

さて、そんな「くるみ台野営場」に到着です。
到着しましたが、まだ昼をまわったばかりで結構時間が早いです。

場内の状況は良好、本日の宿営地はここで決まり。
一瞥してそのまま登山口へ向かう。



今日の野営の晩酌を旨くするために山歩する。

     

懐かしい山頂。
以前に来たときは雪の残る時期でした。

山を下りてテン場へ戻り、いざ本日の本題・・・野営へ入る(笑)



やや草丈は長いものの、蝉時雨が満ち溢れた森林の一角の野営地。
素晴らしい野営地の情景。

     

良い状況です。

     

広場の端のあたりにはニョキッと何本も・・・おそらく「ウバユリ」だと思うが花の後の実が垂直に伸びてました。

     

さて、必要な荷を東屋へ運び、幕体を張る。



一式を整えると、頃合いはpm5時を回って夕刻を迎えはじめた。
良い野営になりそうです・・・。

蝉時雨、隣に流れる渓流の水音、夕日。
ここに来るとなんとも言えない独特の野営の情景がある。

     

本日の夕餉は途中の道の駅で買った地場産の野菜です。
この量の多さ、形も大きく立派で奇麗だ・・・キュウリ、ピーマン、トマトを買って合計¥320。
当然一晩では食べきれない・・・結果的にはこの旅中の毎日の食料として完食しました。

     

凄く新鮮なピーマンは大振りで、ミネラル工房特製のハーブ塩でいただく。
ジューシーで非常に甘くて美味しい。

満腹です(笑



日が暮れ始めました・・・
今時期、小さな虫が多いようなので明かりは小さなものにする。

     

日が暮れると、刻一刻と気温が下がり始めるのを感じます。
空気もカラリとして心地がいいですね。

蝉時雨は退いてきて脇に流れる水音が心地よく響く。
空を見るとくっきりと星空、白っぽい帯はきっと天の川だろう。



まだ暗い明け方近くに一度目を覚ました時には、強い雨が降っていた。
昨晩とうって変わって湿気った朝だ。

明るくなってしばらくすると、時間とともに天気は回復しつつあった。
脇の渓流の水位も問題ない。



ここのトイレ棟は立派だ。
こんな山奥のトイレなのにちゃんとした水洗式で、とても奇麗。



しばらくして周囲の木々の隙間から日が差し込んできました。
天気が良くなってくるようです。

しばらくの間、この野営情景を味わってます・・・。
さて、この先をどうするか。



ここの涼しさはなんとも魅力だ・・・。
このまま籠ってしまおうか?




つづく




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