2015年GW 北・東北方面 野営旅
2015年 5月

   

今年も早いものでGWの時期となりました。
冬シーズンの間は人知れずのヒッソリした幕営で過ごしましたが、気がつけば季節は春へ変わり、今は夏日もあるような好天のGWへと突入したのでした。

今回のGWはカレンダーの曜日並びの良さもあって大型の連休となっていますね。
自分の場合は8連休。

長い休みですが、仕事の忙しさのために事前に周到な連休計画を考える余裕が無くて、どうしても実際に当日になって決めるというようなことになってしまう。



長期連休での野営旅となれば長距離をドライブすることになると思うのですが、久しぶりのこともあってなかなか以前のような勘が戻らないでいますね^^

そして、今回の旅も本当に全くのノープランなのです。
なんにせよ時間はたっぷりあるし、移動のためのガソリン代さえあれば野営する場所は頭の中に数多くあるので泊まるに困らないとおもう・・・

などという気楽な面持ちで出発です。

北東北方面・・・と、銘打ったこともあってまずは北上せねばなりませんね。



宮城を出県した後は、西へ進路をとり一気に新潟の日本海沿岸、R345へ出る。
いつもの大好きなルート、天気も良くて景色も最高、この風景に旅情を感じてしまう。

    

勝木でR7へ乗って上がってくるとこのあたりは、海水からの塩造りをしている塩屋さんが数件並んでいるエリアで、私は山北(さんぽく※)塩屋ロードと呼ぶ(笑)。
(※旧山北町は村上市へ併合)
このルートに来れば必ず「ミネラル工房」さんへ寄ることにしています。

今回もまたご無沙汰した後の久ぶりの訪問となって、店主とがしさんと世間話で過ごしてドライブの休憩にさせていただく^^
お馴染みの海水から造る天然の塩、いろいろバリエーションが増えていて面白い。
がんばっているんだねぇ。

店主とがしさん曰く、この野営レポの読者の方々も工房へ立ち寄っているらしくて、私も非常に嬉しいです^^)
このWEBサイトでも幾度も取り上げる、この富樫さんのミネラル工房・・・塩屋さんですが、私個人的にも好きな場所です。

このWEBサイトのご愛読者様にはぜひこの工房を訪れて頂きたい・・・。
ひたすら海水を煮立たせることに情熱を費やし、綺麗で純白の天然塩として形にしている姿には何かしら私のような只の中年サラリーマンにも教えられることがあります。

だから、この工房には必ず寄るようにしています。



さて、初日の旅行きは順調で快適。
ノンビリ移動しているのでそれだけで時間ばかり過ぎていて、もう夕日を見るのを気にする頃合になっていました。

ミネラル工房さんを後にすると直ぐに新潟を出県することとなり、そのまま山形を日本海沿いに通り抜けそのまま秋田県境へ向かう・・・。
これまたまったく判で押したような移動なんだけれど、もう身に付いてしまって他のバリエーションが思いつかないでいるんですよ。^^

時間的にもやはり今夜の野営場所としては、秋田県境の景勝地・象潟エリアってことになるんだろう。
順番的にはまず「三崎公園キャンプ場」を覗く。

     

GWとは言えまだ平日続きのためか、キャンプ場にはテントは張られていない状況でした。
いろいろ考えなくとも、もう今日はここで良いんではないかな。



早速、受け付けをして幕を張ることにしました。
No8ってことで、今年はまだ8番目の利用者なんでしょうねきっと。

      

穏やかな雰囲気・・・
桜も残っていて、花見もできるじゃない。



穏やかな小砂川海岸の風景と八重桜の花見と・・・なかなか善い情景ですよ!
最高だねー。

     

穏やかな波音、潮の香りが漂う。
陽も翳り始めて、場内の桜の花を更に濃く色付けはじめてきました。



今日はバッチリ夕日が見られる。

     

この日、本当に素晴らしい夕日が見られた。
何度見ても、こういう風景には感動させられます・・・来てよかった。

いやーホント、素晴らしい夕日。



過ごし好い夜。
静かな場内、柔らかな波音と潮の香り。

広くは無いキャンプ場内ではありますが、こうして幸運にも貸切だとノビノビと快適でキャンプ場の印象も好く感じられるようです。



気持ち良く寝られた^^
爽やかな早朝・・・目覚めに聴く波音も心地良いです。



桜が満開、朝日に照らされて八重桜が一層鮮やかに映える。
なじみのソメイヨシノも好きですが、赤味の濃い八重桜もまた見ごたえがあって好きだなぁ。

今日もすごく天気がイイ、快晴の青空が広がっています。
気持ち爽やかに、いい旅日和だ・・・。



晴天の早朝、旅の二日目がスタートしました。

     

日本海沿岸を北に向けて往く。
好天に恵まれて、どの風景も素晴らしく綺麗に目に写ってます。

普段の生活圏では見ることの無い奇岩風景や、浅瀬で透きとおる海水の岸辺風景に圧倒され、いかにも今の自分は旅に出ているんだ、と味わせてくれています。

だから、一つ一つの景勝地を丁寧に巡るべきと自戒の念を覚えるものの、旅の仕方がヘタな者の哀れなんだろうねぇ・・・先へ先へと過ぎてしまう。
とは言っても、この風景の良さにはいつも感動しながらドライブ旅を続けているのです。



秋田市を通り抜け、男鹿半島の入り口。
迫力のなまはげの像が御出迎えしていて、いかにもベタなんだけれど旅気分の者には格好の旅情を演出してくれて嬉しいモノです。
好きなんです^^、この像は。



いざ男鹿半島に入り行く。

      

素晴らしいダイナミックな沿岸風景に圧倒されながらゆっくりとドライブ。
素晴らしい沿岸風景は、まさに御馳走だ。

平日で車も少なく都会の街中の道路のような混雑とは無縁で、気分もゆったりしていて余裕があります。



戸賀湾をぐるりと回りこんでその先・・・
やがて男鹿半島の突端の灯台へ着く。



入道崎灯台です。
ツートンカラーでカッコイイスタイルの灯台。

今日はまさに絶好の観光日和なんではなかろうか・・・。
この半島先端エリアの素晴らしさ。

国定公園・男鹿半島、このエリアでの有名なキャンプ地といえば戸賀の桜島野営場ということになろうが、まだ時間も浅いしそこに落ち着くには早い。



崎の先端を折り返し来ると、真山(しんざん)が望めてきた。



その山へ向かってくると、やがてなまはげの本拠地の真山神社へ着いた。
お参りのついでに山に登ろう。

     

平日なので人も少ないが、山菜採りの団体が山を降りてきたらしく駐車場で待機したマイクロバスの前へ集まってきていた。
今から愉しげな昼食になるようでした。

その団体の前をスライドしながら神殿へと向かいますよ。

     

登山道は神殿の脇から始まっており、いざ入山。
真山、本山、毛無山の3峰を男鹿三山と総称するとのことです。

真山から本山へと歩きたかったが、時間の関係で本山や毛無山は次の機会へ残した。
それでもイイ汗もたっぷりかいて、長時間ドライブでどうしても鈍りがちな身体をほぐしました。



心地良く疲れた身体を車のシートに任せて、ドライブを再開です。



やがてR101に乗ると半島を後にして能代を通過。
そして秋田を出県する手前の八森に着き、道の駅へ・・・。

平日のためか品揃えはまばらで、特に買うものも無いのでここでは休憩だけにしてしまった・・・。



青森に入県して、やはり沿岸沿いに移動しながら目に入ってくるのが津軽富士・岩木山のトンガリの山容です。

この風景もまた、自分には旅情を味わせてくれる情景なのです。
好きです、この津軽富士。

ドライブ移動ばかりで忙しないなと反省しつつも、結局あっという間に時間が過ぎていく・・・

あぁ、あっという間にもう夕刻になってしまう・・・。
そろそろ今日も、快適に過ごせる宿営場所の心配をしなければなりません。

     

鯵ヶ沢から日本海の沿岸を離れ五所川原・金木、芦野公園の無料キャンプ場へ向かうことにしました。
今日は平日なのと、既に桜は散っていて花見客での混雑は無いだろうとの目論見で来たのでしたが、その通りで場内の状況の良さに安堵。

これなら快適に野営に浸れるよ・・・。



ここは無料のキャンプ場で、オートキャンプ形式のサイトが人気だ。
何年も前の同時期には、当時懇意のキャンプ友の家族たちと我が家とで合流で団欒した思い出の場所でもあった。



橋で渡ると向こうの芦野公園へ繋がっていて、そちらのほうでは桜まつりが行われていて人出があって賑わっていました。



混雑しないキャンプ場はゆったり過ごせるだけでなく、オートキャンプ的形式でも雰囲気が善く感じます。
まる一日行動の後、旅の一日を〆るためにマッタリと過ごしたい場所が苦労せずに決まり、すんなり荷を下ろせる安堵感は嬉しいものです。



この日はそんな良い条件で、この無料キャンプ場へ落ち着くことが出来たという訳です。

     

荷を広げて湯を沸かし一息つくうちに、やがて向こうに日が翳り夕日が落ちていっているのでした。

     

風もなく、周囲もまったく静かで心地良い夜。
旅はまだ二日目ながら、もう青森へ入ってしまった・・・。



翌朝も早起きしてしまう・・・(昨晩、寝るのも早いが)。

     

周囲を散歩したあとは撤収を始める。

今回はいいタイミングでこの人気のキャンプ場を利用することができた。
トイレも綺麗だし、ゴミ類も分別して収集場所に出すことができる。

こんなに状況が素晴らしく、しかもオートキャンプ場形式、自由に入れて無料で利用しやすいから、以前からキャンパーの間では人気の場所だったと思う。
ゆったりとここで数日滞在して過ごすのも、また贅沢だなぁ・・・
久々に津鉄(津軽鉄道)にも乗りたいし・・・。

そんなことも脳裏を過ぎって後ろ髪を引くのだけれど、この旅ときたらもっとあちこち好き勝手な方面へ舵を切ってしまう・・・
そんな忙しなく動き廻りたい貧乏性の性格に、なんとなく突き動かされてしまっているようです(笑

連休の前日までは浮かれ気分もなく乗り気でなかった野営旅であったけれども、いざ旅に出てみればこうして若干「ハイ」な状態になってしまったのかもしれませんね。



さて今日、旅の三日目をスタートさせました。

     

シジミで有名な十三湖、中の島ブリッジに立つ。
大きな湖だなぁ・・・小川原湖、十和田湖に続く青森で3番目の大きさということです。

その先、R339へ出て脇元、折戸を経て小泊へ進んでいく。

        

小泊岬へ車で行き止まるまで行く。
そして小泊漁港を経て再度R339へ乗る。

いつものように小泊ダム下にある無料キャンプ場に立ち寄ります。

      

小泊ダムの遊仙公園です。
ここで小休止。

     

テン場そのものは草ぼうぼうですが、綺麗なトイレ、水場、東屋があって野営をするには全く過不足ないですね。

やはりいつもながら、この場所に来るのが朝時間あたりに通過するタイミングとなってしまう。
いつかここを利用するように旅の時間調整を図ってみたいです。



竜泊ラインへ乗って竜飛崎を目指します。

     

眺瞰台(ちょうかんだい)で絶景を望む。

     

117段の階段を上りますよー。
わー、風が強くて寒いー。

     

向こうに竜飛崎、そして目線を移してここまで上がってきた竜泊ラインを見下ろす。
竜飛は風の場所・・・展望台に佇むと風が冷たくかなり寒い。



津軽半島突端まで来た。
竜飛崎灯台



津軽海峡を照らす航路標識、高台に位置するからと思いますが背の低い姿ですね。



駐車場を見下ろして・・・

      

名所の階段国道、「津軽海峡冬景色」の碑、青函トンネル工事での慰霊碑に手を合わせてこの地を後にしました。



引き続き津軽海峡を望むR339にしたがって進む。

三厩(みんまや)でR280へ変わり鋳釜崎、高野崎のキャンプ場(6月〜利用可)を通過します。
いずれも津軽海峡を望む、雄大で爽快な絶景が得られる素晴らしいロケーションにあるキャンプ地ですね。



さて、まだ昼にもならない早い時間。
この先をどうしようかな・・・。



青森市街地に来たところで、R280からR4へスイッチ。
浅虫温泉を過ぎ平内から野辺地、こうなるとやはり下北半島へ行くようになるでしょう(笑

津軽半島の先端から下北半島の先端へ。
リンゴのシルエットをかたどったような陸奥湾の輪郭を舐めるようにドライブしています。



下北東端にある尻屋崎へ・・・。
寒立馬(かんだちめ)で有名な観光スポットです。

     

尻屋崎灯台
シュッとした整ったローソク形、清楚な雰囲気の灯台に感じます。
洋風のスタイルと案内されていますが、なるほどそんな感じもするね。

離れた綺麗な芝生地に立つ碑には「本州最涯(さいはて)地 尻屋崎」とある。
最果て(最涯)とか最北端とか、最○○となってふと気になりました・・・。

尻屋崎の位置は、北緯41度25分 東経141度27分
大間崎の位置は、北緯41度33分 東経140度58分

やはり大間崎のほうが約8分差で最北端だった(地図見るだけで判るじゃん凹)。

どうでもいいハナシですが・・・
ちなみに、本州最東端は岩手・宮古の「とど(魚毛)ヶ崎」で、北緯39度32分 東経142度04分ということです。
東端で言えば尻屋崎に対し約1度以上の東ってワケですね。

その尻屋崎を後にして大間崎に向かって針路を取ります。
それにしても、下北半島は広い・・・。



むつ市で分岐してR279で上がる。
大畑へきたところで、奥薬研温泉のかっぱの湯。
ちょうど男子の入浴時間だった。

   

トプン・・・あぁ気持ちいい。
なんともいい湯だった・・・。

かっぱの湯を堪能したあとはR279へ出戻って大間崎へ向かいます。



大間崎テント広場。
夕刻、やっと到着。

     

結露で濡れていたテントを広げて張る。
風があるので張っている先から乾き始めています。

     

波打ち際に来ると風が強くて冷たい、寒い。
観光客もまばら、閑散としていた。



本州最北端の地で眺める夕日・・・
あぁ、またここに来たんだなぁ。

夕日が水平線へ沈むのを眺めるうち、風も強いので結構体が冷えてきてしまった。
お土産屋さんも仕舞い支度で忙しない様子。

    

炊事棟で独宴する。

酒は青森の桃川、肴はパックの卵焼き(笑
これがまたイケる・・・どちらも甘口でちょっと糖分採りすぎだな(凹

程好く酔いが回ってテントに潜り込むように入る。
そのまま就寝・・・まだpm8時だ(笑

こうして旅の三日目は終了したのでした。



旅の四日目を迎えました。

大間崎テント広場での起床。
ややどんよりした感じの朝だが、風もなく穏やかさのある朝となっています。

周囲を散歩した後は撤収、身支度を整えると他にやることもないのでこの場所を出立となります。
ここから北海道に渡るのはどうか?などと、起き掛けに脳裏を過ぎりましたが、準備もなくあれこれ面倒なこともあって、それはもっと先の楽しみ事としておく。

さて、そんな大間崎を後にすれば南下に転ずるわけですが、右か左か・・・笑。

     

左回りで・・・笑。
と言うわけでR338を往く。

佐井村の願掛け公園を過ぎた・・・。
ここにはキャンプ場もある・・・泊まったことはないが、なかなかイイ感じの場所でありいずれは利用することになるでしょう。
この公園では願掛けにちなんで、柵の格子に多数の鍵が掛けられているのが見られる。

さらに進んで福浦あたりに来たとき、特異な形のトンガリを目にした。



あぁ!そうだった!
ここには「縫道(ぬいどう)石山」という特異な石峰があったのだった。

この縫道石山は、これまで何度も目にしながら時間がなく寄ることができずにいたのだった。
今日は、今回の旅ではその余裕があります。

ナビでその山への麓への道を探し、そこに登山口があると思いながら向かいます。



よーし!来た。(笑
既に車が一台あり、先行者もいるのだろう。

着替え、ザックの準備を整えて登山モード完了。



うーむ!あの先端に立つのかー!
思わず身震い。
実際にはこの写真では伝わらない迫力と威圧感、凛とした霊山的な装いがあります。



さっき見た山頂に立ちました。
この大岩の向こうはスッパリと切れ落ちた絶壁。

先行していた方とは山頂の大岩の上でしばらく懇談。
しかしこのお山、たかだか626mほどの低山だなんて言うなかれ、実際登ってみるとガツンとくる。
岩手の兜明神岳といい勝負。

しばらく360度パノラマの絶景を楽しんで山頂を後にして下山。



縫道石山を離れて振り返ると、その特異で印象的な山容で威風堂々と鎮座していたのでした。
今回は最高のコンディションで長年の思いを果たすことができた・・・とはいえ、今日、この近くにくるまですっかり忘れてたけどね(凹

さてR338は脇野沢へと下りた。
ごく小さな漁村のこの集落では祭りの準備。



クジラの形を思わせて、そのままクジラ岩と称したいような鯛島。
心和む風景だと思うし、実際そう感じる。

こうして気ままで好き勝手な旅は善いね。

この旅に出てからずっと海の近くにいる。
これだけずっと海岸に沿って移動しているのは初めてなのかもしれません。
やはり、普段海と無縁の生活を過ごす者にとっては新鮮に感じている、ということなのかもしれませんね。

たっぷりとこんな風景を堪能しながら、陸奥湾沿いのR339で往くとやがてむつ市へ入るとR279へスイッチ。
引き続き陸奥湾沿いであり、その向こうには昨日の出立地だった津軽半島の島影を望みつつドライブ。

下北半島の付け根、昨日も通過した野辺地(のへじ)まで来たところで行き止まった。
この先をどうするかな・・・。

さすがに連休をまだ半分残し、一気に南下しては興醒めではあるまいか?
どう針路を図れば良いのかな・・・。
そろそろ、今日の寝所を考える頃合だしどのあたりが適当だろうか。

この野辺地にも有料キャンプ場はあったな、かなり昔にヒッチハイカーを拾ってそのまま一緒に野営したこともあった。
そんな昔を思い出しながらR4を南下。

まずは清水目ダムに行ってみる。
ここにも無料のオートキャンプ場がある。

     

ダムの堰堤下にある小さな無料キャンプ場なのですが、まだ利用時期には早くロープが張られていました。
・・・じゃ次。

馴染みの七戸(旧 天間林)森林公園キャンプ場へ。
ここは問題ない。



大きな東屋はデイキャンパーが帰り支度中。
こちらは天気がいいので、大きな開放的な広場で荷を下ろすことにする。



広々していて気持ち良い場所です。

      

ここでも八重桜が残っていて彩りがある。
トイレも使用可、水(飲用不可)も出る。

やがて夕日が射して来た。



割と広い森林公園で、雰囲気が良い。
このキャンプ場では過去にも何度か利用している。



日暮前となり一式落ち着いた。

温くなってしまったが缶ビールを遣る。
今夜も少しのアルコールとコンビニで買っていたツマミ類で充分になった。
普段の野営でも、あれこれゴミが増えるのは嫌なので、あまり作りものなどはしない。



夕暮れ・・・野営で迎える夕暮れはいつも気分を落ち着かせてくれる。
無風で暖かい。

どうしてもこの時期は小さな小虫やブヨも飛ぶのはやむをえないが、虫除けも塗り薬も持って来なかったのは失敗だったな。

     

状況が良いので焚き火。
煙で小虫を払いたいと思うが、夕方の今時間は纏わりつく小虫は執拗ですね。



空いた大きな東屋にはまた新しいキャンプ組が入って、良い匂いがこちらにも流れてきた。
長閑(のどか)な春のキャンプ場の情景を感じる。



やはり、北東北方面の名も知られていないようなキャンプ場って雰囲気がいいな、好きだな、と私は感じます。
東北地方の隅々にそんなところが多く点在していて、それぞれのエリアのもつ情景をじんわり感じられる良さがあるのかな、などとも思っています。



日が暮れて、凛として澄んだ空に輝く月が上がっていた。

     

あぁそうだった、初日に寄ってきた塩屋さん(ミネラル工房)の店主とがしさんに頂いていた干物があったのだった。
軽く炙って日本酒の肴に・・・合うねー。



とっぷり暗くなって仕上げの焚き火。
今夜も満足、野営情景を堪能している晩。



周囲の整理を終わらせて、今夜も〆よう。
今日も善い一日だったナ。

旅の四日目はこれで終了・・・寝る。



快調な目覚め、快晴の早朝。
気温も下がらず結露しなかった。



さて、今日は旅の五日目。

天気も上々、どこに向かっても問題なさそう。
身支度を済ませ車を発進させるものの、思案がまとまらず迷走気味だ。
さしあたり十和田湖、八甲田方面へ舵を回した。

十和田市からR102で十和田湖へ向かい、やがて奥入瀬渓流エリア。

天気もよく休日に入ったので、ここ観光人気スポットの奥入瀬渓流は多くの人と車とで混雑気味であった。
遊歩道の散策もしたかったものの、既に車の置き場が得られなく渋滞気味の車中から眺めるに留まるしかなかった。

十和田湖をぐるっと廻った後、R104の秋田街道へ入るか、R454に出るかを決めなければならない。
何の気分かと問われると困るが、結局R454で十和田湖エリアを出ることになった。

数年前以来閉鎖されている迷ヶ平の旧キャンプ場跡を眺め、十和利山も考えたが気乗りせず通過とした。
その先に下りてゆくと間木ノ平グリーンパークというレジャー施設があって、ここにもキャンプ場がある。
昨年も2度ほど視察はしているし、なにより今日は場内は人が一杯の繁盛ぶり・・・本格連休入りしたからね。

ついでに、戸来岳(三ツ岳、大駒ケ岳)の登山口にある平子沢キャンプ場へ向かう。
過去2度ほど見に来ているがその時点で既に閉鎖されていた。

この平子沢キャンプ場も、もとはけっこう広くて第3野営場まであるものだったが今は閉鎖された場所で、もったいない気分。
ここのワイルド感、野営に浸る最高のシチュエーションの場所で、イイ感じなのですがねぇ。

さて針路の目標の定めが得られないまま迷走している。
その後、東へ向かい岩手・久慈へ舵を切って向かう・・・今度は太平洋へ出ようか?



三戸で名久井岳、二戸で折爪岳を左手に眺めるところで夕刻を気にする頃合になってしまった。
久慈まで出るには今日はもう余裕がないみたい。

そうなるとズルズルとR4を南下となり、めぼしいのは・・・姫神山一本杉園地まで下がるしかないか。

      

姫神一本杉園地キャンプ場へ到着、夕刻前に着くことができた。
登山を終えた人が次々に駐車場から車を出して居なく頃合となっていました。



まずは幕営でまったりしつつ、明日の姫神山への登り支度をしておきます。
炊事棟でデイキャンプを楽しんでいたグループも引き上げて、私のサイトだけの貸切状態での静寂に包まれる。



夕暮れになったが、姫神山は望めている。
明日もこの調子だとイイね。



テントサイトにあるひときわ大きな桜の大木。
嬉しいことに未だ満開で桜の花を咲かせていてくれていました。

   

手っ取り早く食したのは何年間かバックに入ったままのトムヤムスープ、そしてこの旅で2本目になるブラックニッカを開封。



日が沈んでゆく。
今日もあっという間に一日が過ぎてしまった感があるな・・・迷走ばかりですね。



しばらく夜を楽しんでいるものの、頃合で寝る準備・・・。

旅の五日目を〆る。



この旅、早くも六日目を迎えました。

この朝はどんよりした空模様、上空に高巻く風の音。
そんな朝なので、薄明かりの下で目覚めたあともテントの中でまどろんでしました。

am5時を過ぎたあたりで車の入場と登山者の気配がし出してきました。



空も少しばかり明るさを増してきており、身支度を整える。
テントを片付け、ザックを背負う。

姫神山へ登る。
山頂は雲の中の状態、まぁ、登ったところでそこからは展望はないだろうね、今日は。



予想通り濃いガスに囲まれて、パノラマ風景はなし。

     

かなりの強風で寒い状況。
登ってきた人達もゆったり休憩もつけず、難儀しているようでした。

私には、体の火照を冷ます冷風はありがたくてちょうど良い。
登ってくる途中も、8合目を過ぎて雲の中に入って強風が当たって冷えてから調子が出た。

下山して車に戻ると、まだam10時過ぎ。
旅の六日目はこうして過ぎています。

姫神一本杉園地キャンプ場を後にすると、まずは風景の良いドライブを求めて舵を切る。
八幡平へ向かって車を進めていった。



アスピーテラインを上り始めると途中で「松尾鉱山跡群」が見えてくる。
廃墟となっているアパート群が見える。
かつては東洋一の産出量を誇ったともいわれる硫黄鉱山、とのことですね。

     

八幡平アスピーテラインを上り詰めると多くの車と観光客で大混雑。
散策しようと考えてましたが、道路の混雑で空いていた手前の大駐車場までUターンできず断念。

まだまだ残雪が多いけれど、見渡す山々の遠景が素晴らしいです。

山岳道路を下りていくが
今はこんなに天気が良いけれど、予報では今夜から明日にかけては崩れる見込みとなっています。

なるべくヒッソリした道を選んで分岐してゆくうちに、本日もまた迷走状態。
やがて見覚えのある場所に出た・・・

あぁ、そういえばここはワンコインで温泉に浸かれる場所だった。
隣にはレジャー施設。
午前中の山登りの汗が残っているし、連日の旅の垢も流したい・・・。



ワンコインとは¥100のことよ^^)
町内外者は区別なく、一律¥100/大人、子供半額という、素晴らしい安さ。

温泉もかけ流しでしっとりした良い湯、しっかり時間をかけて湯船に身を投じて寛ぐ。
久々に来たけれど、ここの山間にある浴場は良い。

隣の小さなキャンプ施設も考えたが、気乗りせず後にした。

さて、行き先・向かう目的地に思案するが良い案が出てこないまま道に任せて更に迷走となる。
pm3時を廻り、そろそろ今日の寝どころを考えなければならない。

気がつくと、昼ころまではあれほど爽やかな空模様であったのが、どんよりして暗い。
やがてポツポツと雨模様になり、路面から湿気った匂いが漂い始めていた。
ラジオからは今夜は前線通過に伴う大荒れの天気予報まで流れてきた。

何処で落ち着こうか・・・どの道、もう雨模様の下での設営となるだろうし、条件が悪くテンションも下がる。
いっそ街へ出て安価なビジネスHへでも逃げようかとも思う。

そんな時、ナビを探っているとかつての野営ポイントを思い出した。
まず向かってみる・・・あそこには大きく立派な東屋があるのだった。

     

ここだ・・・



立派な東屋で安心できる。
広い場内には遊具もトイレもあり、各場所に水道も引かれていて不足がない。
晴れていれば広々した草地に幕営できるのですが・・・。

     

しばらくするとしっかりした雨模様になった。



タイミングよく芝刈り機の整備に来たと言う地元の方に事情を話すと、特に問題ないとの了承を得て今夜の落ち着き先が決まった。
芝刈り機のエンジンの爆音でところどころは聞き取れなかったが、しばらく世間話などしていた。

     

ここでも八重桜が満開で、雨模様ながら目を楽しませてくれました。

     

夕刻、なんとかずぶ濡れにならず今夜は過ごせそうに思えました。
単発での野営なら雨での野営はなんともないのですが、連日の旅中では荒天候での野営は面倒になってしまう。

     

相変らずロクなものを食べてない。
長らく持ち合わせているものを、ようやく消費している。

夜になっても、時間とともにどんどん天気が悪くなってくる。
これだけ広い東屋なのだが、雨が吹き込んでくる。
早々に小物は車に仕舞いこんだ。

明日の好天を願って、今日も寝る。
ところが・・・ひと眠りしたものの深夜は更に大荒れ状態となり目を覚まされました。

大雨、強風の大嵐状態となっていて、恐怖を感じるほどだ。
ジャンパーを着込んで幕体も撤収、車中泊に切り替えたのでした。

大嵐状態はずっと続き、車を大きく揺すり大粒の雨粒が車体を叩き、全く続け落ち着けない時間を過ごした。



前線が通過し終えたようで、明け方になって大嵐も静まってきてようやく安堵して一眠りしました。
こんな嵐の下キャンプ場で幕を張っていても深夜撤収したことだったろう。
夜中、全面濡れた床は雨の後の強風に吹かれて乾いてきていました。



さてこうして今朝は、この旅の七日目を迎えた。



朝日が射しきて、今日の好天を期待させます。
それにしても夜中の嵐は大変だった・・・。

      

天気はどんどん回復してきて気分も軽い。
だがしかし、ここはドコなんだ?と迷走が続く。

山道をトロトロ行くうちに登山口を見つけた。
ついでに登ってみよう。



はるか向こうに見える三角形の山は、以前登ったことのある山の姿だ。

      

さてここは低山なので、ひと山の山頂まで登ったがその向こうの山まで行くことにしました。
これで今日の野営での晩酌も美味くなるでしょう^^)

さて旅も明日が最終日、南下しながら今日の野営地を探そう。



夕刻にはまだ早いけれど、ここに落ち着いてしまおう。



お気に入りの野営場所なのだ。
この旅最後の野営を過ごすのにもふさわしい。



良い状況です。

前回もそうだったが、ここには夕方と早朝に愛犬との散歩を日課にしている方がおり、今日も来た。
声をかけ世間話。



この旅2本目のウィスキーも半分以上減らした。

     

昨日がうそのように好天の一日だった。
静かに、まったりと夕暮れを過ごしています。

     

良い情景だ・・・。
ここでの野営は好きなんです・・・。

日本酒があるので、コンビニ品の手軽な肴で遣る。

     

あぁ、いいね。
ここがもう少し近い距離ならなぁ・・・何度も来られるんですけどねぇ。

夕暮れ前に地元の中学生が一人、トレーニングに上がってきた。
声を掛けられて仲良くなる。
キャンプに興味があると言い、機会があれば教えてほしい旨のことだった。
また来るから会おう、と別れる。

      

ミネラル工房のハーブ塩は便利、なんにでも使えるから野営に携帯しておくと何かと助かる。



日が暮れて正面に満月が昇ってきた。

この旅最後の夜を待ったり過ごす。
まる一週間の野営旅でしたが、あっという間に過ぎてしまったな。


この旅の最終日、八日目。

     

明け方早々には何台も脇の道を上がっていった。
どうやら旬の山菜採りに来ているようです。



快晴。
素晴らしい天気、爽やかな朝。

am6時には昨日と同じ方が愛犬の散歩とゴルフの練習に来ていた。
話の中で、自分が山菜採りも渓流釣りもやらない話になると、この後にある森が山菜の宝庫でありながらもったいないなぁ、と笑われてしまった。
「何?山登ってるだけなの?なんだべ〜もったいないごどぉ〜〜」なんてね(笑・・・

この辺りの人達にとって、山は山菜で川は魚ということらしい。
狩猟能力の無い自分は、なんとひ弱なことなんでしょうか(笑

     

日差しも力強くなって、結露して濡れた幕体が完全に乾かすことができました。

     

名残惜しいけれど、そろそろ帰路にしないと帰宅が遅くなる。
撤収を終わらせ車を出す。

全8日間にわたるノープランの野営旅、長いようでいて実際何してきたんだっけかな・・・?
などと、ちょっと複雑な気分だったりしてます^^)

それでも、こんな気ままなことに慣れると本当に病みつきになってしまうに違いないと思います。(笑
まぁ、年に何度もできることではないですね。

今回の野営旅で感じたのは、つくづく東北の隅々を野営で巡るのは愉しい、ということでした。




END




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