法体(ほったい)園地キャンプ場(秋田県)
2025年 5月


住所:秋田県由利本荘市百宅字奥山
料金:無料

今回の行き先、どこに行こうか悩んだ・・・

福島方面なら、久々に猪苗代湖の湖畔の野営地とか・・・
岩手方面は一週間前に石蔵山へ行ったし、その先エリアの種山高原も今月に行っている。

その先の青森方面まで行けたらイイんだけれど、天候も悪いしガソリンも相変わらず高騰で燃料費もかかるし、家での野暮用もある・・・
昔みたいに5日間くらいブラブラと遠くに行きたいけれど、なかなか実現できないね。



さて、どこに行くか・・・

一旦、福島・喜多方の山都森林スポーツ公園キャンプ場を目指して、宮城→山形へと県境を越えるが・・・
国道13号へ出たところで気が変わる。

R13を南下して福島へは行かず、真逆の北方面へ舵を向けてしまった。
そのまま秋田への県境を越えようとしている。

秋田なら、国道105号へと繋いで奥森吉の無料キャンプ場があって、ソコも好いな・・・。

などと考えながら、更に気が変わる。
秋田湯沢の手前から国道108号へと入り、法体園地へ向かうことに決意。

現在、法体園地へのルートは、いつもの道の駅鳥海の所から県道70号から直根で分岐して鳥海ダム工事現場を通るルートが、昨年の大雨災害で通行止めなのだ。
したがって、国道108号線を鳥海町まで北上し、そこから県道58号線(鳥海グリーンライン)、更に分岐してという、ぐるりと大遠回りして向かうことになる。

昨年秋に来た時もそうだった・・・



このルートがまた秀逸で、名峰・鳥海山がど迫力で迫ってくるのがスゴイ。

   

法体園地に到着。

以前は、この通行止めの先から来ていたのだ。
昨年も今回も、その逆コースを辿ったわけだ。

   

おー!!
素晴らしい状態ですね〜!

草も邪魔にならずでイイ感じ、ブヨも蚊も飛んでいない。
メマトイが少しばかりで、害虫が皆無で居心地が良い。



昨年補修作業していた赤い吊り橋が、とても綺麗になっている。



この素晴らしい場内の情景に、広々としたタープを張りたくなりました。
赤い橋のほうを向いて張ります。



タープを張ったところでさっそくの野営酒、ぷしゅ〜♪
オリオンビールも好きなんですよ、柔らかい風味がイイね。

   

野営酒を呑みながら、寝処のテントを建てます・・・

   

子吉川の清流が清々しい・・・
改修後の赤い吊り橋が素晴らしく綺麗だ。



日本の滝百選の一つ、法体の滝である。
この野営地は、その名滝の前に広がる心地良い園地でキャンプができる、素晴らしきスポットなのです。

しかも炊事棟やトイレ棟を利用出来るキャンプ利用は無料なのだ。
東北地方にはこうした場所があるような、大らかで善い地方なのだ・・・

   

芝生の具合が丁度良く、園地の状況がとても快適。
周囲の緑色に真っ赤な吊り橋のコントラストの見事さよ・・・

   

大きな炊事棟と水洗のトイレ棟、快適に過ごせる施設。

   

夕刻に近いが、完全貸し切りで贅沢にこの情景を味わっている。
ふと気が付いたのですが、野鳥の声の中に珍しい声が響くのに気が付く。

キョロロロー、キョロロロー♪
こ、これは!?

なんと!

希少な渡り鳥である、「アカショウビン」の鳴き声が鳴き響いているのだ!
赤色のカワセミ類、別名を「火の鳥」とも言う・・・

この美声のメロディーが日が暮れるまで周囲に響いていた・・・
コレは凄い事ではないか??

↓ そのアカショウビンとはコレだ!(youtubeより動画拝借)



遠くからではあるが、でもはっきりと、この法体園地の周囲にアカショウビンが美しい鳴き声を響かせているのだ
この美声を酒肴に野営酒がすすむ。

   

思いがけず、今日、この法体園地へ訪問してのこの情景は素晴らしいものがある・・・
新緑の風景と、希少な野鳥・アカショウビンの美しき鳴き声に囲まれる情景・・・

コレを最高と言わずしてなんとする!?

今回は思いがけず、このような素晴らしい情景に巡り合えた・・・
こうして、野営地巡りとはその野営地との一期一会の妙があるように感ずるのです。

   

虫がいないのが快適で、タープ下が心地良い・・・

最近、ビールが美味い。
麦芽の旨味を感じられるタイプが好みだ。



流木が豊富で焚火の薪に困らない。

   

テントにフライを被せて整えておく。
結露はないけれど、結構、気温が下がってきている、吐く息も白い。

   

依然として新規に来る人は居らず、我独り、完全にこの場所を貸し切っている。
このエリアは携帯は圏外で、場内のフリーWi-Fiはあるが、インターネットへの接続が通じていないようです。

   

先ほどからのアカショウビンの歌い声が続いていてます。
素晴らしい情景に浸っています・・・



今回の火器に、ColemanのPEAK1を持ってきた。

箱ごと転げて来たので思い出したのだ(笑
白ガスを注入しポンピング、一発着火で快調。

   

そのPEAK1でやる事は燗付けようにお湯を沸かすこと・・・(汗
その燗酒を、日本海の天然塩・白いダイヤを舐めつつ呑む。

ああ、美味いなあ・・・



日が沈んだな、吐く息白く冷え込む。

   

野営酒はNIKKAに代わり、灯りも#639ケロランタンが稼働する。

   

焚火がイイ感じに炎を上げてる。
周囲は脇を流れる清流の、サラサラとした水音だけが聞こえる・・・

   

いっさい誰も来ることはなく、まったくの貸し切りで他に誰も居ない。
そんな贅沢なこの晩を過ごしている。

程よく夜も更けた・・・
焚火の火の始末をして小物を仕舞う。

ラジオを持ってテントに入るが、あまり電波が届かない状態でなんとかNHK総合をとらえる。
一通りのニュースを聴いてから寝る・・・



翌朝も、いつもの定刻に目覚める。
野鳥の声の中に、やはり、あのアカショウビンの鳴き声も混じっている。

   

渓流の水音だけが聞こえる・・・

鳥海ダム工事現場の方向へは通行止めなので、反対側の山エリア方面からしか来れない。
そのせいなのか、全然、人が来ない。

   

空はどんよりですが、まだ雨にはなっていない。



夜は漆黒の暗闇となり、この小さな灯りも頼りになる明かりだ。



頃合いで撤収。

今回の法体園地はとても状況が良く、すごく心地良く過ごせました。
滝百選の景勝地と言い、稀有なアカショウビンの音色と言い、良いところだなあ・・・

ただ、天候の急変には注意したい。
雨量が多いと容易に広場のほうにまで水嵩が上がるようだ、それは流木や小枝の集まっている場所のサインで判る。
携帯も不通でもあり、麓の町からは約一時間超の山奥、何事があっても何もできないエリアと心得る必要がある。

そんなことを思いながら、今回、素晴らしい情景に浸れたことに感謝しながら車を出す・・・。



END





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